7.施設群による研修プログラムおよび地域医療についての考え方
本研修PGの施設群は、小規模病院ながら東京都板橋区において70年にわたって都心部の地域医療を展開している小豆沢病院を基幹施設とし、より地域に深く根ざし外来・訪問診療・健康診断を展開しながら地域包括ケアに取り組んでいる小豆沢病院附属高島平診療所は関連施設の1つです。
さらに東京・埼玉・千葉の首都圏と長野県において、医療資源の乏しい地域おいて救急・急性期医療の中心的な役割を果たしている4つの中規模総合病院と2つの診療所を連携施設にして施設群を構成しています。
専攻医はこれらの施設群をローテートすることにより、多様な地域と診療の場を経験しながら、それぞれ施設の特徴を生かした症例や技能を広く学び、多彩で偏りのない充実した研修を行なうことが可能となります。各施設でのローテート研修の構成は以下の通りです。
- ①総合診療専門研修は小規模病院・診療所における総合診療専門研修Ⅰと、総合病院の総合診療部門における総合診療専門研修Ⅱで構成されます。本研修PGでは小豆沢病院と「医師少数地域・医療資源の乏しい地域」に指定される八王子市内にある八王子共立診療所において、総合診療専門研修Ⅰを合計12ヶ月、みさと健和病院・東葛病院の中から選択して総合診療専門研修Ⅱを6ヶ月、合計で18ヶ月の研修を行ないます。
- ②必修領域別研修として、立川相互病院・みさと健和病院・東葛病院から選択して内科12ヶ月と救急科3ヶ月、立川相互病院・立川相互病院付属子ども診療所・松本協立病院・東葛病院・から選択して小児科3ヶ月の研修を行ないます。
- ③必修領域の必要研修期間が終了している4年目を選択研修期間とし、総合診療専門研修Ⅰを中心とした各必修領域別研修のさらなる深化、あるいは外科・整形外科・泌尿器科・産婦人科・麻酔科・リハビリテーション科・精神科・緩和ケア科・病理診断科などのその他の領域別の研修を行なうことが可能です。
- ④4年間を通じて小豆沢病院へのワンデーバックを位置づけ、外来診療と訪問診療を継続します。
施設群における研修の順序・期間等については、個々の専攻医の希望と研修進捗状況、各研修施設の状況、地域の医療体制などを勘案して、本研修PG管理委員会が決定します。